私:
「高額な葬儀代金で、低価格パック葬儀のサービスを受けたという
ことですね。
だとすると、祭壇や棺といった各品目の質も、価格に
見合ったものかどうかあやしいですね。」
宮地社長:
「実際の祭壇やお棺を拝見していないので何とも言えませんけど、
そこまで悪質な業者ですと、価格相応の品質を担保してくれていない
ことが容易に想像できますね。
こういう感じで、ひとつでも疑念を感じることがあると、
その葬儀社のすること全てが疑わしくなるんです。
だから、私ども葬儀社は、どんなささいな事にも気を配って、
どんなご質問にもお答えして、ちょっとオーバーなくらい
公明正大にやらないと、お客様に嫌な思いをさせてしまうんですよ。」
私:
「ほんとうにそうですね。
その彼も、もうこの葬儀社と電話で話すのも嫌だと言ってました。
もうすでにお金の問題じゃないそうです。」
宮地社長:
「しかも、そのご友人は、お父さんを亡くされてるんですよ。
想像してみてください。
亡くなる時はご高齢ですし、ご友人ももう大人です。
でも、小さい頃から、育ててもらったり、遊んでもらったり、喧嘩したり、
そういう大事な思い出を共有した大切な方を亡くされているんですよ?
通常の精神状態ではないんです。
その時に、こんなひどいサービスでぼったくられたご友人のお気持ちは、
もう思うにあまりあります。」
私:
「そうかあ。飲んでた時は、明るく愚痴ってたので、
そこまで気が回りませんでしたが、彼にとって本当の
ショックは、ぼったくられたことよりも、大事なお父さんとの
思い出を、最後に踏みにじられたことなのかも
しれませんね。」
宮地社長:
「そうだと思いますよ。
なかなか気恥ずかしいのか、そうとはっきり
おっしゃる方はいませんがね。
こういう方を生んでしまうのが、葬儀屋として、
この職業のプロとして、一番悲しいです。
他社であり、他社のお客様のお話とはいえ、
この業界の者として、本当にお詫びしたいくらい
お恥ずかしい話です。くやしいですよ。」
私:
「いや~、彼から先に相談もらってれば、ご紹介したん
ですけどね・・・。」
知識のない人から徹底的に搾り取る、葬儀社のぼったくり実例 その6 へ
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