私:
「試験に落ちても葬儀社は続けられるんですよね?
じゃあ、いったいどういった意味を持つ資格なんですか?
葬祭ディレクターって。」
宮地社長:
「先ほども言ったように、葬儀のサービスも
時代とお客様のニーズにあわせて変化し続けて
おりますから、新しい顧客本位のサービスが
次々生まれることは喜ばしいことです。
でも、葬儀はその多くの場合、やはり伝統的な
宗教儀式でもあります。
また、一生のうちで、亡くなった方にとってはもちろん、
ご遺族にとっても、その方とのお別れはたったの
一度きりです。
そういった意味で、本当に大切に大切に、
その場のどなたのお気持ちも尊重して葬儀が執り行われるように、
一定の「ルール・決まり・手順」というものがあるんです。
これは、多くの業界の先人達がその経験で
築き上げてきた、伝統というものの良き側面です。
これを、きっちり踏まえたうえで、新しいサービスを
提供できるのか。
つまり、きちんとした基礎・基本の土台の上に構築された
独自サービスなのか。
こういった葬儀社の基本的な実力の客観的担保のために、
「葬祭ディレクター」資格というものはあるんだと思っています。
だから、お客様のお立場としては、やはり最低限、
「御社には、葬祭ディレクターはいらっしゃいますか?」
と、葬儀社との初コンタクト時に聞いてみることを
おすすめします。」
私:
「葬祭ディレクターのいない葬儀社はダメってことですか?」
宮地社長:
「必ずしもそうとは申しません。
とても良いサービスを高いレベルで提供している葬儀社でも、
2年経過していなければ、葬祭ディレクターの試験を
受験すらできませんから。
でも、それでもやはり、業界として
こういった認定資格制度を用意して、業界の信頼性を
高めようと努力している以上、
本気で葬祭業を通じて世の中の役に立とう、
人に感謝してもらえるような仕事をしよう、
と考えている葬儀社なら、経験者や資格保有者を
中途採用してでも、少なくとも一人は在席させておこうという
考えになると、私は思うんです。
経験してみなければ、その良しあしが
分からない葬儀というサービスの品質を、
唯一客観的に保証してくれる資格なんです。」
私:
「そうですね~。
そう言われるとやっぱり葬祭ディレクターが
居るかいないかは、葬儀社選びでは確認したい
ポイントですね。」
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