私:
「どんな社会にも、善人も悪人も一定率でいますからね。
でも、打ち合わせ時に祭壇の見本写真などが確認できないのは
論外として、もっと前にそういう葬儀社さんとの遭遇を避ける
方法はないんですか?」
宮地社長:
「それが、葬儀サービスを依頼する、という一連の
流れの中で一番重要なことになるのですが、
必ず内訳まで詳細な事前見積りを取る
ということです。
これを拒む葬儀屋や、プラン〇〇円、その他変動費〇〇円、といった、
非常にざっくりとした事前見積りしか出さない葬儀屋は、
これはもう、全体に100%避けてください。
これは最高レベルの警戒警報です。」
私:
「でも、打ち合わせして見積りを作ってもらうのは、
誰でもやることじゃないですか?」
宮地社長:
「前にも言いましたよね?
葬儀屋は打ち合わせまでお客様を引き込んでしまえば、
あとはどんなセールストークを使ってでも、
仕事を取りにきます。
ここまで来ていれば、かなり高確率で成約できる
ことが分かっているからです。
5社も10社も葬儀社と合って比べる時間的余裕のある
お客様はいませんから。
だから、打ち合わせして見積りを作ってもらうのでは、
時すでに遅し、という可能性があります。
私が言う、詳細な事前見積りを、というのは、
葬儀社と会ったり話したりする前のことです。
電話やメールだけなら、5社くらいすぐに取って
比較できますよね?」
私:
「なるほど。事前というのは、打ち合わせに入る前という
意味での事前なんですね。
でもそれだと、葬儀内容の希望とか葬儀をする場所とか、
人数とか火葬場とかの詳細情報を話せないので、
そんなに詳細な見積りって出せないんじゃないですか?」
宮地社長:
「おっしゃる通りです。
簡単な電話やメールだけでは、詳細な見積りは出せないので、
一度会ってお話しましょう、という葬儀社も多いでしょう。
それは嘘じゃありませんし、当たり前のことですが、
会って打ち合わせまで持っていければ、成約の確立が上がるという
葬儀屋側の思惑も当然あります。
だから、電話やメールやホームページでは、
かなりざっくりした安い見積りや金額しか出さないわけです。」
私:
「安いことを強調して、とにかく打ち合わせまで
こぎつければ、後は営業トークで少しでも高い葬儀プランで
成約させるという、以前お話されてた
葬儀屋の思惑のことですね?」
宮地社長:
「ええ。そうです。
もちろん、会って詳しく条件やご希望を伺わないと
正確な詳細見積りを出せないのは事実です。
そこは当社もそうです。
でもですよ。よく考えてみてください。
葬儀社側は、毎日何件も色々なパターンの葬儀を
お世話しているんです。
10人のケースもあるでしょうし、300人のケースもあるでしょう。
仏教もキリスト教も無宗教もあるでしょうし、自宅での葬儀や
大きな会場での葬儀もあるでしょう。
あらゆる条件のご葬儀を毎日経験してるんですよ。
1年もやれば、よっぽどイレギュラーな葬儀でもない限り、
ほぼ全てのパターンを経験するはずです。」
私:
「それはそうでしょうね。
私はたまにしかお邪魔しませんけど、
毎回色んなパターンのご依頼で、色んな式場で
葬儀をしてらっしゃいますもんね。」
宮地社長:
「そうしている中で、
料理や香典返しの平均的なグレードのパターンや、
人数によって消費されるお酒の量の平均パターン、
お客様の住所ごとによく利用される斎場のパターン、
一番選ばれる火葬炉や骨壺のグレード、
そういったことが分かってくるはずですよね?
だとしたら、全体予算や予想人数、お住まいの場所などの
必要最低限の情報から、料理や返礼品などの各項目に
とりあえず平均的な数値をあてはめれば、限りなく現実的な
詳細見積りシミュレーション
は作成できますよね?」
「最高の葬儀社」を探すのではなく「最悪の葬儀社」だけを避ける その11 へ
はじめての葬儀屋さんTOP
お葬式のお金の話 一覧
葬儀屋さん業界話 一覧
喪主のやり方 一覧
葬儀の知識 一覧