宮地社長:
「喪主様の意向ならまだしも、ご親族の希望を全て
反映していたら、施主様のご予算を軽くオーバーしてしまう
なんてこともよくあります。」
私:
「親族が自分の希望した分の金額を負担すれば
いいんですけどね。」
宮地社長:
「なかなかそういうわけにはいきませんよね。
ご兄弟などの近いご親族間であっても、お互いの懐具合まで
知っていることはそうそうありません。」
宮地社長:
「すると、施主様は「そんなこと言われても、そんな豪華にする
金はないよ」と思い、ご親族は「そのくらい最期なんだからケチるなよ。
保険もあるし、なんとかなるだろ」と思い、その場で口論になってしまう
ケースなんかもあるんですよ。」
私:
「亡くなった親も泣きますね・・・。」
宮地社長:
「死亡保険金がいくらで誰が受取人になっているのか?
葬儀のための費用は貯蓄してあったのか?
どれくらいの参列者が来て、いくらくらいの香典が集まるのか?
互いの年収がいくらくらいで、どれくらい貯蓄があるのか?
こういったことを普段から共有できているご親族なら
問題ないのですが、そんなケースはめったにありません。
なので、葬儀費用に関するお打ち合わせには、
施主様とその奥様などのごく近い方だけのご参加のほうが
良いケースがほとんどなんです。」
葬儀屋さんと葬儀費用の交渉をする場合、本当の「敵」は
どこにいるのか、よく分かるインタビューでした・・・。
「敵」は言い過ぎかもしれませんが、葬儀屋さんにとっては、
親族の希望どおりにやっているのに「ぼったくり」という
イメージを施主に持たれてしまうことになるなら、
こういった一連のトラブルそのものが、施主にとっても親族に
とっても、葬儀社にとっても、もちろん故人にとっても、「敵」であることに
違いはありませんね。
日本人は、お金のことに関してあまりオープンにすることを
好みませんよね。
こういった葬儀の場合などは特に。
「暗黙の了解」っていう感覚でしょうか。
だいたいこれくらいでって、具体化させるのを嫌いますよね。
お金に関しては。
でも、それで血を分けた親族の仲が悪くなってしまうなら、
はっきりと言い合って明朗会計でやったほうが長い目で
見ると得な気がしますね。
なかなか難しい問題です・・・。
葬儀屋さんと金額交渉する際の本当の敵 その1 へ
はじめての葬儀屋さんTOP
お葬式のお金の話 一覧
葬儀屋さん業界話 一覧
喪主のやり方 一覧
葬儀の知識 一覧