葬儀屋さんと金額交渉する際の本当の敵 その3

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葬儀屋さんと金額交渉する際の本当の敵 その3

宮地社長:
「喪主様の意向ならまだしも、ご親族の希望を全て
反映していたら、施主様のご予算を軽くオーバーしてしまう
なんてこともよくあります。」

私:
「親族が自分の希望した分の金額を負担すれば
いいんですけどね。」

宮地社長:
「なかなかそういうわけにはいきませんよね。
ご兄弟などの近いご親族間であっても、お互いの懐具合まで
知っていることはそうそうありません。」

宮地社長:
「すると、施主様は「そんなこと言われても、そんな豪華にする
金はないよ」と思い、ご親族は「そのくらい最期なんだからケチるなよ。
保険もあるし、なんとかなるだろ」と思い、その場で口論になってしまう
ケースなんかもあるんですよ。」

私:
「亡くなった親も泣きますね・・・。」

宮地社長:
「死亡保険金がいくらで誰が受取人になっているのか?
葬儀のための費用は貯蓄してあったのか?
どれくらいの参列者が来て、いくらくらいの香典が集まるのか?
互いの年収がいくらくらいで、どれくらい貯蓄があるのか?

こういったことを普段から共有できているご親族なら
問題ないのですが、そんなケースはめったにありません。

なので、葬儀費用に関するお打ち合わせには、
施主様とその奥様などのごく近い方だけのご参加のほうが
良いケースがほとんどなんです。」


葬儀屋さんと葬儀費用の交渉をする場合、本当の「敵」は
どこにいるのか、よく分かるインタビューでした・・・。

「敵」は言い過ぎかもしれませんが、葬儀屋さんにとっては、
親族の希望どおりにやっているのに「ぼったくり」という
イメージを施主に持たれてしまうことになるなら、
こういった一連のトラブルそのものが、施主にとっても親族に
とっても、葬儀社にとっても、もちろん故人にとっても、「敵」であることに
違いはありませんね。

日本人は、お金のことに関してあまりオープンにすることを
好みませんよね。
こういった葬儀の場合などは特に。

「暗黙の了解」っていう感覚でしょうか。
だいたいこれくらいでって、具体化させるのを嫌いますよね。
お金に関しては。

でも、それで血を分けた親族の仲が悪くなってしまうなら、
はっきりと言い合って明朗会計でやったほうが長い目で
見ると得な気がしますね。

なかなか難しい問題です・・・。


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