血を分けた兄弟といえども、大人になるとお互いの
私生活や家庭のことってよく知らないもんですよね。
それぞれが結婚にて家庭を築き、さらにその子供も
大学を出て就職、なんて頃になると、もう1年に1度法事なんかで
会うくらいで、親族がどんな生活をしているのか具体的には
よく分からないし、詮索もあまりしないものです。普通は。
たいていはそんな頃に、ご葬儀の必要は生じてしまい、
初めて喪主や施主を務めなければならないこととなります。
私:
「ほとんどの人は、喪主とか施主とかの主体者として、
葬儀屋さんと葬儀の打ち合わせをするのって初めてですよね?」
宮地社長:
「ええ。そうですね。そういったことのベテランというのも、
あまり嬉しくないですしね。」
私:
「初めは皆さん、すごく警戒してると思うんですが、
どうやってその警戒を解いていくもんなんですか?」
宮地社長:
「ほとんどは突然のことで慌てていらっしゃいますし、初めてのこと
なので、失礼ながら普段同様の冷静な判断力を欠いていらっしゃる方も
多くいらっしゃいます。
そういった場合、
1.一人では葬儀社の対応にあたらない。複数人で話を聞く。
2.ご自宅など、極力普段慣れている場所に葬儀社の担当者を
来させて、打ち合わせする。
といったことをオススメしています。
まあ、アウェーではなく自分のサポーターの多いホームで、という
発想ですね。」
私:
「たしかに、初めての葬儀社との交渉に自分一人で
葬儀社オフィスに向かうことを想像すると、ものすごい
アウェー感がありますね。」
宮地社長:
「けっして小さくない金額の話ですし、やり直しができるものでも
ありませんので、出来る限り冷静な判断力を発揮できる環境で
打ち合わせするべきです。」
私:
「特に金額に関する交渉で、親族や兄弟などが同席してくれる
ことで、葬儀社の営業トークに負けてかけなくてもいい余計な費用を
かけずに済むようになりそうですしね。」
宮地社長:
「実は、そこはちょっと難しいところなんです。
葬儀全体のスケジュールや会葬者のおおまかな人数把握などの
話には、ご兄弟などの親族のご同席は重要ですが、
ことお金に関しては、ご主人や奥様など、身内の中でもごくごく近い人だけで
お話したほうが良いのです。」
私:
「え?それはなんでですか?」
宮地社長:
「故人様のお子様が多く、ご兄弟が多い場合などでも、
実際にお金をお支払いになるのは、どなたかお一人ですよね?
ご長男様とか。」
私:
「そうですね。」
宮地社長:
「それを施主様といいます。で、喪主というのは、施主と違い、
その葬儀の代表者です。喪主と施主が同一になることも
ありますが、喪主は故人の奥様で施主はご長男様、なんて
ケースも非常に多いです。」
私:
「ああ~。なるほど。ありそう。」
宮地社長:
「この、施主様にとって、喪主様の意向や
その他ご親族の意向が、大変やっかいになってしまう
ケースがあるんです。」
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