宮地社長:
「実は、そこはちょっと難しいところなんです。
葬儀全体のスケジュールや会葬者のおおまかな人数把握などの
話には、ご兄弟などの親族のご同席は重要ですが、
ことお金に関しては、ご主人や奥様など、身内の中でもごくごく近い人だけで
お話したほうが良いのです。」
私:
「え?それはなんでですか?」
宮地社長:
「故人様のお子様が多く、ご兄弟が多い場合などでも、
実際にお金をお支払いになるのは、どなたかお一人ですよね?
ご長男様とか。」
私:
「そうですね。」
宮地社長:
「それを施主様といいます。で、喪主というのは、施主と違い、
その葬儀の代表者です。喪主と施主が同一になることも
ありますが、喪主は故人の奥様で施主はご長男様、なんて
ケースも非常に多いです。」
私:
「ああ~。なるほど。ありそう。」
宮地社長:
「この、施主様にとって、喪主様の意向や
その他ご親族の意向が、大変やっかいになってしまう
ケースがあるんです。」
私:
「ああ。あれこれ口を出すんですか?」
宮地社長:
「そうなんです。全体のご予算と、それに見合った
葬儀内容については、当然施主様にイメージがございます。
それを伺いながら、実際にいくらでどんなご葬儀にしていくかを、
打ち合わせることになります。」
宮地社長:
「施主様としては当然、一定のご予算があるとはいっても、
極力無駄なことは省いて予算内に収めたいわけです。
「必要のないものは付けない」というのが、施主様の
基本的な発想になります。」
私:
「それはそうですよね。金出すんですから、無駄な出費はしたくないです。」
宮地社長:
「ところが、その場にご兄弟などのご親族がいると、
あれもしてあげたい、これも付けておかないと恥ずかしいなどと、
「できることは全部する」という発想でご意見をおっしゃいます。」
宮地社長:
「喪主様の意向ならまだしも、ご親族の希望を全て
反映していたら、施主様のご予算を軽くオーバーしてしまう
なんてこともよくあります。」
私:
「親族が自分の希望した分の金額を負担すれば
いいんですけどね。」
宮地社長:
「なかなかそういうわけにはいきませんよね。
ご兄弟などの近いご親族間であっても、お互いの懐具合まで
知っていることはそうそうありません。」
宮地社長:
「すると、施主様は「そんなこと言われても、そんな豪華にする
金はないよ」と思い、ご親族は「そのくらい最期なんだからケチるなよ。
保険もあるし、なんとかなるだろ」と思い、その場で口論になってしまう
ケースなんかもあるんですよ。」
私:
「亡くなった親も泣きますね・・・。」
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